シニアライフプラン

介護サービス費の見直し

2021年9月26日

介護サービス費の見直し

老後資金について学ぶためにいろんな本を読んでいます。ちょっとした見直し等があるので日々気を付けて読むようにしています。

 

そこで今回、ご紹介する本は

このままじゃ老後の資金が足りない!! 「お金」徹底見直し術 井戸美枝著 です。

 

とても分かりやすく書かれていますので、スーッと頭に入っていくと思います。

この本には、年代別の生活費の減らし方の方法が書かれています。
私が読んでいる本の出版年度は、2020年10月です。

97ページには、
受けた介護サービス費用のうち、自己負担割合は1割から3割で、多くの人は1割負担と書かれています。そして、「介護保険高額介護サービス費」は、医療費の高額療養費制度と同じような仕組みがあり、自己負担は、月44,400円までで済みます。

この出版当時は上記で良かったです。
しかし、2021年8月から高額所得者は利用者負担額が所得によって細分化されます。(見直しがありました。)
介護保険や医療保険制度は、何かしら改正があるので、市役所、協会けんぽ、厚生労働省のホームページを見て確認する必要があります。

介護保険の大きな見直しが3年に1回あります。介護保険制度が2000年4月にスタートをしたので、もう20年以上経過しています。
厚生労働省のホームページによれば、令和2年に大きな改正がありました。

厚生労働省 介護関係

私も、年々変わりゆく制度について最新の情報を取り入れていかなければなりません。

 

医療費等で費用が高額になった場合の戻ってくる制度について

お客さんと話していて、医療費が上がったという話を聞きますが、どこの部分が上がったかを話をしながら考えないとなりません。
まず、今回のテーマである「介護サービス費」です。

保険料そのものか?

40歳以上65歳未満で協会けんぽの方は、標準報酬額で決まってきます。また都道府県によって差があまりますが、ものすごく大きい差ではありません。
介護保険は65歳以上になると市町村から納付書が送られてきます。こちらは、簡単に言えば確定申告の数字をもとに計算されます。

65歳以上の方(第1号被保険者)
大阪市の場合 基準となる年税額97,128円☓(0.35~2.3)の範囲です。
第1段階から第15段階に分かれて、算定されます。
保険料の年金額は33,995円~223,995円です。

なお、保険料は市ごとにより金額は異なっています。

 

自己負担そのものか?
介護保険といっても、要支援1,2 要介護1,2,3,4,5と分かれています。要介護が増せば利用できる限度額も上がってきます。
そこで、利用するサービスそのものを上げたのか。

また、サービス開始当初は1割負担でしたが、2018年より1割、2割、3割負担になりました。

 

 

 

ポイント

医療費の場合     「高額療養費制度」

介護費の場合     「高額介護サービス費」

医療費も介護費の両方のサービスを利用している場合 「高額医療・高額介護合算療養費制度」 1年間での集計

令和3年8月から 44,400円 → 44,400円、93,000円、140,100円と3つに分かれます。

利用者負担段階区分 上限額
課税所得690万円(年収約1,160万円)以上 140,100円 世帯
課税所得380万円(年収約770万円)~課税所得690万円(年収約1,160万円)未満 93,000円 世帯
~課税所得380万円未満(年収約770万円) 44,400円 世帯
市町村民税非課税世帯 24,600円 世帯
生活保護を受給 15,000円 個人

個人は、介護サービスを利用した本人の負担の上限額
世帯とは、住民基本台帳の世帯員で、介護サービスを利用した方全員の負担の合計の上限額

課税所得が690万円以上の方は、自己負担額が44,400円から140,100円に増加 約3倍になっています。
特に高額所得者の自己負担額は大きくなったので、見直しが必要となってきます。もう少ししたら介護サービスの自己負担料が急に上がったと話題になってくるでしょう。

では、介護保険のサービスを受けている人は、高齢になるほど多くなります。65歳以上から70歳未満まではそんなに多く感じませんが、70歳以降が増加しています。

 

高額医療・高額介護合算制度とは

このニュースを見て、高額医療・高額介護合算制度が出来た当初は56万円だったような気がします。お客さんのところに、市から資料が送られてきたので分かりました。

その後、現役世帯並みの所得がある方に分かれるようになっていました。

平成30年8月からは、現役並みの所得がある方は、自己負担額が3区分に分かれています。
期間は、年単位で8月1日から翌年7月31日まで

負担区分 自己負担限度額
課税所得 690万円以上 212万円
課税所得 380万円以上 141万円
課税所得 145万円以上 67万円

現役並み所得者を3区分に分けることは、医療費の高額療養費制度も平成30年8月から3区分になっています。

住吉区の要介護(要支援)数は?大阪府は?

大阪市住吉区の要介護(要支援)認定者数

大阪市のHPより、抜粋 (第1号被保険者と第2号被保険者の合計人数)

大阪市 うち住吉区
平成29年3月31日 167,047人 11,181人
平成30年3月31日 171,385人 11,377人
平成31年3月31日 176,330人 11,867人
令和2年3月31日 177,042人 11,946人
令和3年3月31日 183,235人 12,269人

参考:大阪市住吉区の、人口が152,000人程度です。年々減少しています。

住吉区の人口が減っていますが、要介護認定者数は年々増加しています。おおよそ8%の方が要介護状態です。

大阪府の要介護(要支援)認定者数

厚生労働省の要介護(要支援)認定者数より 令和3年6月1日速報分より集計

大阪府の65歳以上の第1被保険者数 2,382,250人です。そのうち545,053人要介護(要支援)認定を受けていると割合でいうと22%程です。
ただ、年齢別に分析していくと75歳以上

合計 うち要支援 うち要介護
大阪府の全体像 545,053人 180,937人 364,116人

うち、大阪府の認定者のうち、自己負担が2割負担の方

合計 うち要支援 うち要介護
2割負担 25,124人 8,862人 16,262人
年齢別
65歳以上70歳未満 521人 184人 337人
70歳以上75歳未満 1,352人 578人 774人
75歳以上80歳未満 2,286人 938人 1,348人
80歳以上85歳未満 4,968人 2,012人 2,956人
85歳以上90歳未満 7,849人 2,916人 4,933人
90歳以上 8,148人 2,234人 5,914人

うち、大阪府の認定者のうち、自己負担が3割負担の方

合計 うち要支援 うち要介護
3割負担 21,452人 7,650人 13,802人
年齢別
65歳以上70歳未満 760人 287人 473人
70歳以上75歳未満 1,919人 770人 1,149人
76歳以上80歳未満 2,721人 1,127人 1,594人
80歳以上85歳未満 4,701人 1,980人 2,721人
85歳以上90歳未満 5,819人 2,106人 3,713人
90歳以上 5,532人 1,380人 4,152人

 

介護施設の利用料も上がっていきます(令和3年8月より)

住民税の非課税世帯でも、特定入所者介護サービス費で「預貯金額」の上限が見直されました。
区分が第3段階が二つに分かれました。ぱっと見て、食費の負担限度額が2倍に上がっています。(第3段階の②に該当した場合)

650円から1,300円 1年は365日なので約237,000円程増加します。ますます、現役世代には老後資金を貯めないとなりませんね。

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