「エイトポケット」という言葉を知っていますか?
一人の子どもから見た場合に両親、父方の祖父母、母方の祖父母からお金が入ってくる可能性があることを示す言葉です。
最近では、祖父母が学資保険の保険料を負担する時代にもなってきました。
ちょうど関与先の社長も孫のために学資保険を掛けていまして、税金上どんな問題があるかという質問を受けました。
保険契約者が祖父で受取人が祖父だと一時所得の対象となります。
受取人が孫になると贈与になります。贈与税は、学資保険金の金額によってきます。
1年間に贈与を受けた金額が110万円まで非課税の枠があります。(現在の税法上)
年末調整のときに保険料控除証明書でこの学資保険を加入している人をよく見かけます。
特に簡保の学資保険を多く見かけます。
かんぽ生命は、令和1年に契約の問題がかなり出ました。どうしても年配の方は郵便局の担当者は親切であるという印象をもっています。
学資保険について (平成19年記載時)
学資保険で貯蓄を重視した場合「ソニー生命」が今のところ戻り率が一番高いようです。
「18歳満期・2型・月払」で戻り率が111.8%です。さらに運用実績に応じて5年毎に利差配当が発生します。単純に年率換算すると1.4%前後(単利)になります。
(計算根拠は簡便法で、11.8%×2倍÷18年)
年率換算(複利)は1.16% (計算はパソコンの複利計算表より)
一時払いの学資保険もあります。5年ごと利差配当付学資保険 (平成19年4月2日改正後)
「30歳18歳満期2型・一時払」学資保険金100万円の場合
保険料が 790,180円 戻り率126.5%
年率換算(複利)は、1.32% (計算はパソコンの福利計算表より)
※この年率はあくまでも支払った保険料のすべてを学資保険金に回した場合です。
今年保険料の改正がありました。
まず基本からです。生命保険の保険料は、3つの予定率(予定死亡率、予定事業費率、予定利率)から計算されます。平成19年度の大きな特徴は、やはり予定死亡率が11年ぶりに改定がありました。たいていの方は、予定死亡率が下がり保険料が下がっています。
ただし、男性では30歳から34歳までは死亡率が高まっています。(1996年と比較して)
ソニー生命の保険料率の改定について(平成19年3月12日掲載 ホームページより)要約
1.定期保険については、予定死亡率等の改定により、保険料は概ね引き下げとなります。
2.養老保険、学資保険および個人年金保険の一時払いについて予定利率を現行の年1.0%から年1.5%に引き上げます。これにより、保険料は引き下げとなります。
ただし、学資保険(一時払を除く)については保険料率を改定しません。
もう一度確認します。が、予定死亡率の改定はありました。一般の予定利率の改定はありません。現在の予定利率は金融庁が設定する「標準利率」を基に決められています。2001年4月から年1.5%です。ただし、一時払いの予定利率の改定があったのは、銀行の定期預金を上回る特徴を出すために改定したと思います。
上記の記載は、平成19年のデータです。(再確認)
では現在はどうなっているのか? 令和2年
無配当のみです。
同じような商品がないので、比較はできませんが
Ⅱ型 学資資金100万円
30歳に加入の場合の保険料は月額8,050円
保険料の払込期間は10年間で この場合の返戻率は103.5%
返戻率は満期学資金÷払込保険料総額×100で計算されます。
10年間で966,000円積み立てて、18歳のときに100万円をもらう。
仮に11年目から18年目の8年間で966,000円が1,000,000円になる場合の半年複利の利率はおおよそ0.45%
普通預金に預けているよりもいい利率です。
(もちろん、10年間積立しているときも、運用利益はあるので、このような単純な計算にはなりません。)
つみたてNISAで教育費を貯めるか。それとも学資保険に加入するか。
私の考えでは、つみたてNISAは、今の学資保険の利率から考えると選択肢の一つとして考えてもいいかと思います。
つみたてNISAは、2018年から始まった制度なので、これからの制度だと思っています。
学資保険は本当に有利なのか?
利息の高い定期預金がある場合や、資産運用の知識がある方は「学資保険」に入らずに自分で管理したほうが有利です。我が家では学資資金を個人国債、投資信託、株式投資を行っています。
何度でもいいますが予定利率は、利回りではありません。保険料のすべての金額を予定利率で回しているわけではありません。
生命保険の場合、あなたの払った保険料の中から保険会社の社員の給料などの会社の運営費を引きます。次に、死亡した人に対する、保険金を引きます。そして残りの金額で、予定利率で運用していきます。
なぜこのような話題を今回持ってきたのか?
「貯蓄から投資へ」、5割のかたが認識しているそうです。
内閣府は「貯蓄と投資に関する世論調査」を発表しました。(2007年6月28日)。
数字のトリックを見破って、子どもが生まれたから学資保険というのではなく、いろんな貯蓄の仕方があることを知ってもらいたかったので今回はこの記事を書きました。
教育費を捻出するために、支出の傾向を把握しよう!
客観的に、自分がいくら使ったかを理解するのは難しいです。月末には無駄遣いしていないのにお金がないということありませんか。なんとなく使っているのでお金が無くなっていると思います。
そこで、まずは自分のお小遣いをかんりしてみませんか。何に使っているかをデータ化すれば楽になります。私もこのようなソフトを使って管理したことはありますが、なかなか継続できません。
手帳も、最初はびっしり書きますが、だんだん記入しているのは予定のみ。
ただ家計簿は傾向を知ることが重要です。1カ月間だけでも管理してみたら自分のお金の使い方の特徴が分かるのではないでしょうか。